第19回 IPPONグランプリ 感想&お題に挑戦!!

2018年3月10日㈯放送第19回IPPONグランプリ。今回は「第19回IPPONグランプリ」で出題されたお題に、実際に挑戦してみました!芸人さんの秀逸な回答と比べながら、自分なりに考えた回答を通して大喜利を分析してみます。

IPPONグランプリのアイキャッチ画像です

今回の出場者は
バカリズムさん、中岡創一さん(ロッチ)、堀内健さん(ネプチューン)、博多大吉さん(博多華丸・大吉)、昴生さん(ミキ)、大吾さん(千鳥)、川島明さん(麒麟)、秋山竜次さん(ロバート) 他
合計10名の芸人さん達が白熱した大喜利バトルを繰り広げました。
さっそくお題に挑戦していきたいと思います!

芸人さんの回答
大吉:「生ガキが入ってた」
中岡:「日の丸弁当の梅干しのところがレーザーポインター」

自分の回答
①「タコさんウィンナーが墨を吐いている」
②「ライス バラン ライス」
⓷「米が古古古米」

比較・感想・考察
このお題では、「弁当の中身」から“怒り”という感情を読み取るユーモアが求められており、「食材の異常さ」や「配置の不自然さ」などを通して、怒りの演出と笑いのギャップをどう表現するかがポイントでした。

芸人さんの回答では──
大吉さんの「生ガキが入ってた」は、明らかに昼弁当としては不適切な食材で、「なぜ?」という驚きとともに怒りの仕返しとしての不穏さを感じさせます。食品そのものが“罰”として機能する点が非常に秀逸です。

中岡さんの「日の丸弁当の梅干しのところがレーザーポインター」は、日の丸=梅干しというベタな構図を壊し、レーザーポインター=狙われているという発想への飛躍力が際立っていました。“いつでも撃てる”という無言の怒りの演出が非常に独創的です。

一方で自分の回答を振り返ると──
①「タコさんウィンナーが墨を吐いている」は、本来可愛い弁当要員である“タコさんウィンナー”が、怒りを象徴するかのように攻撃的な変化をしているというキャラ反転のユーモアがポイント。視覚的なインパクトと弁当内で起きてはいけない“異常事態”の面白さを狙いました。

②「ライス バラン ライス」は、通常おかずとの仕切りに使用する“バラン”が、ご飯で両側を挟まれているということで、おかずがなくご飯ばかりというところに嫁の怒りを表現してみました。

③「米が古古古米」は、“古米”からさらに古いお米を強調した誇張表現で、古古古というところに嫁の怒りを込めてみました。

総じて、自分の回答はいずれも“怒ってる弁当”をユーモアに変換する視点であり、食品の変化や配置の異常性を通じて怒りを描く発想が共通しています。芸人さんの回答が“視覚的インパクトと発想の飛躍”に富んでいたのに対し、自分の回答は“言葉遊び”や“食材の象徴性”に重きを置いた内容でした。

「怒り」という感情をもっと間接的ににじませる演出や、「お弁当ならではのあるある」を盛り込んだ設定を意識することで、さらに洗練された回答が目指せると感じました。

芸人さんの回答
大吾:「ゑ」
大吉:「日本豆腐協会が毎年10月2日ベストトーフニストに贈る豆腐トロフィーの全長 豆腐だけに102㎝」

自分の回答
①「本当に驚いた時の猫の身長」
②「人間が屁で飛べる限界」
⓷「世界最高齢ギネス保持者の生命線」

比較・感想考察
このお題は、「1m2cm」という妙に具体的で中途半端な長さに、どんな意味を持たせるかが勝負の分かれ目になります。
大喜利力はもちろん、“情報量”と“ズレ”のバランスが試されるお題とも言えそうです。

まず芸人さんの回答を見ると──

大吾さんの「ゑ」は、もはや“長さ”という概念を完全に外しにいった一撃。一文字で言いたいことが何となく伝わってしまう…という圧倒的脱力感と文字のビジュアル勝負で笑いを取っていました。短くても強い、まさにプロの技です。

大吉さんの「日本豆腐協会が毎年10月2日ベストトーフニストに贈る豆腐トロフィー」は、102cmという長さに“10月2日→トーフの日”という語呂合わせを絡め、しっかりとした物語を作り込んでいます。言葉遊びと設定力の強さが際立った、秀逸なネタでした。

一方で自分の回答を振り返ってみると──

①「本当に驚いた時の猫の身長」
→ 猫が驚いたときのジャンプや伸びを“1m2cm”という数値に結びつけた、ちょっとありそうなウソの妙を狙った回答。イメージが浮かびやすく、動物系のネタとしても親しみがあるかなと思います。

②「人間が屁で飛べる限界」
→ 物理的に不可能だけど、なんとなくありそうと思わせるバカバカしさの振り切り方がポイント。数字にリアルさを持たせることで、しょうもなさを引き立ててました。

③「世界最高齢ギネス保持者の生命線」
→ 長寿と手相を結びつけ、長すぎる生命線=長生きという一般的な考えを利用し、1m2cmの長すぎる生命線というヴィジュアルでの面白さも狙ってみました。

総じて、自分の回答も「1m2cm」という情報のズレをうまく笑いに転換できていたと思います。
特に②や③のように、“どうでもいいような数字に妙な説得力を持たせる”という構造は、大喜利らしい面白さがあったかと思います。

ただ、芸人さんの回答と比べると、「短くて強い一撃」や「設定に厚みを持たせる力」にまだ伸びしろを感じます。
「回答自体のビジュアルで笑わせる」か「理屈で納得させる」を意識して一つの答えに特化すると、さらに面白さが際立つのではと感じました。

芸人さんの回答
バカリズム:「レリゴ レリゴ やたらとレリゴ」
バカリズム:「エアロ スミス 最後にかかる」

自分の回答
①「メガネ ホウキ あとラドクリフ」
②「子供 みえる ニコラスゆーれい」
⓷「踊る 踊る ジョントラボルタ」

比較・感想・考察
このお題は、三・三・七拍子という“リズム縛り”の中で、どれだけ情報と笑いを詰め込めるかがポイント。
短い言葉で“ハリウッド映画”という大きな題材を連想させるのは、まさに言葉選びとセンスの勝負です。

まず、芸人さんの回答を見てみると──

バカリズムさんの「レリゴ レリゴ やたらとレリゴ」は、映画『アナと雪の女王』の主題歌「Let It Go」に寄せたリズムで、その中毒性や印象の強さをシンプルに表現。「やたらと」という一言により、“あの曲、何回も聴かされたな”という共感を笑いに変えている点が見事でした。

もう一つの「エアロスミス最後にかかる」は、映画『アルマゲドン』を連想させる絶妙なヒントが秀逸。映画の中身を一切説明せずに、印象的なラストシーン“だけ”を提示することで、観た人なら分かる仕掛けが効いています。説明を削る潔さが、逆に情報として強いのがポイントです。

一方、自分の回答を見てみると──

①「メガネ ホウキ あとラドクリフ」
→ 『ハリー・ポッター』を連想させる要素を、“記号的に強い3ワード”で整理して伝えた構成。キャラ・小道具・俳優名という軸で情報を振り分けてみました。“あとラドクリフ”の語感もユーモアを狙ったものですが、語尾がやや説明寄りなのでもう少しニュアンスを曖昧にした方が笑いにつながったかもしれません。

②「子供 みえる ニコラスゆーれい」
→ 映画『シックス・センス』を「子供」「見える」「ニコラスゆーれい」という3フレーズで、シックスセンスのストーリーの核心をネタバレ的に提示するというところに笑いを狙いました。ただ『シックス・センス』と3フレーズの連想がやや弱い気がします。

③「踊る 踊る ジョントラボルタ」
→ 映画『サタデー・ナイト・フィーバー』を連想させる、“俳優+動き”のパターン。繰り返しによってテンションを上げ、最後に固有名詞で落とすスタイルで、三・三・七拍子としてもリズムが心地よい回答になっていると思います。

自分の回答は、映画の特徴をキーワードで抽出することは意識して、三・三・七拍子というルールに乗せた形にはできていましたが、芸人さんのように「説明しない勇気」と「イメージだけで引っ張る大胆さ」も意識すると、より“プロ”の味わいに近づけると感じました。

芸人さんの回答
川島「町内会の運動会だよ!!なんでドーピングしてんの!?」
川島「ライダースジャケットばっかり着て!!近所でなんて言われているか知ってる?藤岡弘だよ!?」

自分の回答
①「コンセンサスって意味違うよ!!」
②「サザエさんとのじゃんけんに一喜一憂しないで!!」
⓷「めざましテレビの占いに従順すぎない!?」

比較・感想・考察
このお題は、「姉という存在が何かをやらかしていて、それを妹や弟が恥ずかしがっている」という身近なシチュエーションをユーモアに変えるタイプのお題。
そのため、“お姉ちゃん”のキャラ立ちと、“やめて”と言いたくなる理由のズレや暴走具合”が笑いの軸となります。

まずは芸人さんの回答から見てみると──

川島さんの「町内会の運動会だよ!!なんでドーピングしてんの!?」は、日常的なイベントに対して異常なまでの本気度を見せる姉というズレが面白く、しかも“ドーピング”というワードの強さで一気に笑いに引き込まれます。
次の「ライダースジャケットばっかり着て!!~藤岡弘だよ!?」も、姉の独特なファッション感覚とその過剰なイメージを、具体的な有名人でオチをつける構成が非常に巧みでした。共通している、「なんで!?」「知ってる?」といったツッコミ調のリズムも面白さを際立てています。

続いて、自分の回答を振り返ってみると──

①「コンセンサスって意味違うよ!!」
→ 一見知的に見えるけど、“使い方がズレてる”系のキャラづけを狙ってみました。身近な“マウント系”の人格をもたせてリアルさの笑いを狙いましたが、「恥ずかしさ」の温度をもう少し強調するとよりインパクトが出たかもしれません。

②「サザエさんとのじゃんけんに一喜一憂しないで!!」
“そこまで本気にならんでも…”というズレ感を表現してみました。“国民的な番組の1コーナー”と“お姉ちゃんの過剰反応”の温度差で、身近な笑いへ仕上げてみました。

③「めざましテレビの占いに従順すぎない!?」
→ 朝の情報番組という身近なもの、一般的には重要視されないものを絡め、お姉ちゃんの素直すぎる性格=恥ずかしさという構図を作ってみました。ただ投げかけるだけで若干パンチは弱めです。

総じて、自分の回答は、“お姉ちゃんがちょっと変”という構図をベースにしながら、共感性とズレのバランスで笑いを狙っています。
芸人さんの回答と比べると、もう一歩踏み込んだ“異常さ”や“過剰さ”を足すと、より笑いに転化しやすいと感じました。

「ちょっとだけ現実から浮いた行動」や「具体的な固有名詞を最後にぶつけてオチにする」といったテクニックを取り入れていくと、より強いインパクトのある回答になると思いました!

芸人さんの回答
大吾:「10分間がハッキリわかる」
バカリズム:「保険がきかない」

自分の回答
①「単純にはずれない」
②「サ行が言えなくなる」
⓷「語尾が❝~ダス❞となる」

比較・感想・考察
このお題は「呪いの入れ歯」というおどろおどろしい設定に対して、どんな“妙な副作用”を与えるかでユーモアを作るタイプのお題です。
単に怖いだけではなく、“不便だけどちょっと笑える”ような不条理さが求められるお題でした。

まず、芸人さんの回答を見てみると──

大吾さんの「10分間がハッキリわかる」は、一見意味がわからないのに、妙なリアリティがあるという不思議な回答。
“呪い”の内容が怖いというよりも、「どういうこと?」「なぜ10分だけ?」という不可解さそのものが笑いになっており、説明のなさが逆に面白いタイプの高度なボケです

バカリズムさんの「保険がきかない」は、現実的な視点から呪いの実害を描くひねりが効いた一言。
「保険がきかない」という地味にいやな不幸がじわじわと効いてくるユーモアで、ファンタジーなお題をすっと現実に引き戻す落差が印象的です。

一方、自分の回答を振り返ってみると──

①「単純にはずれない」
→ 呪いとしてはじわじわ系の地味な困りごとですが、日常生活での不便さが容易に想像できる点で笑いを狙いました。もう少しオーバーな描写があると、インパクトも増したかもしれません。

②「サ行が言えなくなる」
→ 発音に支障が出るという呪いは、言葉に関するトラブルという分かりやすさがあります。特に「サ行」は会話で頻出する音なので、困る様子がイメージしやすい=笑いにつながりやすい点があるかなと考えました。

③「語尾が“~ダス”となる」
→ 「呪い=人格変化」の路線で、キャラ変を強制されるタイプの発想。やや昭和的な表現にすることで、レトロでちょっとダサい感じが逆に面白さを引き立てるかなと考えました。

総じて、自分の回答は「呪い」という設定に対して、“怖くないのに困る”という絶妙なラインを狙っと回答となりました。
特に②と③は、言語的な変化をテーマとしており、想像しやすいボケかなと思います。

芸人さんのように“発想を飛ばす自由さ”や“解釈の意外性”をもう一歩加えると、さらに記憶に残る回答になっていきそうです。
次回以降は「なぜそうなる?」という背景を一言で語る仕掛けなどを入れると、もっと完成度が上がると感じました!

みなさま第19回IPPONグランプリへの回答はいかがでしたでしょうか。
回答に挑戦してみましたが、芸人さんのすごさが改めて分かりました!
例えば、「昼休みに弁当箱をあけたら『うわ、嫁怒ってるわ…』どうなってた?」というお題。
自分では「タコさんウィンナーが墨を吐いている」といった発想をしてみましたが、芸人さんの「レーザーポインター」や「生ガキ」という回答は、違和感や意図の読めなさが絶妙で、笑いの“予想外の着地点”をしっかりと用意していました。

他のお題でも、「三・三・七拍子」や「1m2cmの長さ」など、設定が抽象的であればあるほど、芸人さんの“飛躍力”や“発想の自由さ”が際立つ結果に。
特に印象的だったのは、「ゑ」という一言で世界観をひっくり返すような大吾さんの回答。言葉の省略とインパクトの絶妙なバランスに、芸人ならではの技術を感じました。

総じて、第19回では「設定にツッコミを入れる力」や「日常の違和感を面白がる視点」の大切さを再確認できました。
“なぜか笑える”、“説明できないけど面白い”と感じさせるには、細部のワード選びや着眼点がとても重要なんですね。

これからも、こうしたお題に挑戦しながら「笑いの構造」を学びつつ、少しずつでも自分なりの“おもしろい視点”を磨いていきたいと思います!引き続き大喜利に挑戦していきます!!

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