2017年5月13日放送の『第17回 IPPONグランプリ』で出題された大喜利のお題に、自分なりに回答してみました! プロの芸人さんの回答と比較しながら、自分の発想をどこまでブラッシュアップできるかを分析・考察していきます!

今回の出場者は!?
出演者 バカリズムさん / ロバート・秋山竜次さん / ふかわりょうさん / 木村祐一さん / サンシャイン池崎さん / 野生爆弾・クッキーさん / 博多華丸・大吉さん / 麒麟・川島さん / 千原ジュニアさん / 和牛・川西さん 以上10名の芸人さん達です。
さっそくお題に挑戦していきたいと思います!
お題:寝相が悪いことで有名な田所さんの伝説に残るエピソードを教えて下さい
芸人さんの回答
大吉:「バラバラにしたパーツを布団に入れると約3年でプラモデルが組み上がる」
川島:「田所が寝相でむちゃくちゃにしたぶどう畑のぶどうをなんとかしようとしたのがはじまりです。ボジョレーヌーボー今年も解禁です」
自分の回答
① 寝ながらにして王手飛車取りの一手
② 寝てる間に結婚していた
③ 田所さんの寝相を参考に考案された格闘技がカポエラ
比較・感想・考察
大吉さんの回答は、「寝相の悪さ」が時間をかけてプラモデルを完成させるという、現実ではありえないプロセスをユーモラスに表現しており、発想のスケール感が秀逸です。寝ているだけで物を組み立ててしまうということにより“異常な寝相”を表現しています。「約3年」というのも、もしかしたらありえるかもしれない、と思わせる絶妙な期間設定です。
一方、川島さんは「寝相が悪い」→「めちゃくちゃ動く」というところから「ぶどう畑をめちゃくちゃにする」→「ボジョレーヌーボー」という発想の飛躍が見事です。「ボジョレーヌーボー今年も解禁です」という一言があるおかげで、エピソードとしての荒唐無稽さと語り口の柔らかさの絶妙なバランスを見せています。
このお題では、“現実には起こり得ないが、何となく情景が浮かぶ”という説得力のある非現実性が、笑いを成立させる鍵となっていました。
一方自分の回答ですが、
①寝ながらにして王手飛車取りの一手 → 「寝ている=無意識」の状態と「王手飛車取り=最善手」というミスマッチさ、そして寝相の悪さゆえに無意識に最善手を打ってしまうということと、寝ながら将棋を指す場面を想像させることで笑いを狙いました。
②寝てる間に結婚していた →「寝ている状態」から一番あり得ない状況を考えて結果、出た回答です。あり得なさで笑いを狙いましたが、”寝相が悪い”という動きと関連性が低く、場面が想像できない回答でした。
③田所さんの寝相を参考に考案された格闘技がカポエラ → 実在する格闘技を引き合いに出すことで、説得力とシュールさの両方の確保を目指しました。「カポエラ」の踊るような独特のモーションと”寝相の悪さ”を関連付けた回答です。視覚的にユニークですが、実在にあるものの発祥が”田所さんの寝相の悪さ”という観点では、発想が川島さんの「ボジョレーヌーボー」に引っ張られていると感じます。
芸人さんの回答は「現実にはないけど映像が思い浮かぶ」非現実性と、「たとえ話の完成度」が光っており、設定・語り口・結末のすべてが一文で完結する構成力が見事でした。特に「ボジョレーヌーボー今年も解禁です」という一言は川島さんのセンスが成なせる技だと思います。
自分の回答では、着眼点やモチーフ自体に面白さはあるものの、もう一段階“具体性”や“リアルな情景”を描くことができれば、さらに笑いとしての説得力が増していくと感じました。今後は「笑える映像を想像させる」ことを意識しながら、言葉の精度を高めていくのが課題になりそうです。
お題:NASAが世間をがっかりさせない為にひた隠しにしている宇宙人の新情報とは?
芸人さんの回答
ジュニア:「『ワ・レ・ワ・レ・ハ』と言わず『ウチラハ~』」
秋山:「UFOのメンテナンスはカーコンビニ倶楽部に出している」
自分の回答
① 猫舌
② 絶対に謝らない
③ 語尾が「〜でやんす」
比較・感想・考察
ジュニアさんの回答は、宇宙人の定番フレーズ「ワレワレハ」を、現代日本人、ギャルのような軽い口調「ウチラハ〜」に置き換えることで、異星人の威厳や神秘性を一気に崩し、ギャップによって笑いを生み出しています。「宇宙人のキャラ崩壊」の笑い、短いフレーズ中に明確な落差が込められており秀逸です。
秋山さんの「カーコンビニ倶楽部」は、日常的すぎる固有名詞を使って、UFOという“超科学的な乗り物”とのミスマッチ感で笑わせています。唐突な企業名の登場が、宇宙人の生活感を強調してています。
どちらの回答も、「宇宙人=非日常」な存在に“くだけた表現”や“日常”をぶつけることで意外性を創出し、笑いにつなげています。
一方自分の回答ですが
①猫舌 → 「宇宙人なのに猫舌」というギャップによりユーモラスを目指しました。猫舌ということで意外と身近な存在に感じさせ、スケールの大きいテーマに対して、弱点があまりに人間的(しかも可愛い)という“落差”を表してみました。
②絶対に謝らない →人間でも実際にいる人格、そして一般的には疎まれる人格を当てはめてみました。宇宙人という”非日常”が”日常”の嫌な奴と同じ性格ということ、それをNASAがわざわざ隠している、というところに笑いを狙いました。
③語尾が「〜でやんす」 → “宇宙人の話し方”に着目し、ゲームやアニメでしか見ない方言、主に小物的な立ち位置のキャラクターが使用する「~でやんす」という語尾であることが隠されているというところに笑いを見出してみました。宇宙人と「~でやんす」というギャップ、異星人がなぜか昔の日本人のようにしゃべるというズレを表現しました。
芸人さんの回答が「宇宙人像の解体」によって笑いを生む構造だったのに対し、自分の回答は「人間との共通点」や「古典的なキャラ要素」を宇宙人に付与することで、“宇宙人が案外ダメな存在”として描かれているのが特徴です。
いずれも“ギャップ”に基づいた発想ですが、さらに笑いを強化するには、「設定のユニークさ」+「想像しやすい情景描写」を両立させることが鍵になります。
「セリフ形式」や「状況描写」を含めて、より具体的なビジュアルを喚起できる回答を目指してみると、さらに完成度が高まるでしょう。
お題:ドラマ「おばちゃん探偵・田畑光代」の決め台詞を教えて下さい
芸人さんの回答
秋山:「サンバイザーごしからもお見通しですよ」
川西:「人を傷つけるものじゃない。包丁はね、家族を幸せにする道具よ。」
自分の回答:
① 事件を解決するわよ、夕飯前までにね!
② 罪を償って出て来た時は一緒にバレーでもしよな!!
③ このトリックを見破るのは晩ごはんを考えるより簡単よ!
比較・感想・考察:
秋山さんの回答は、探偵アイテムとして“サンバイザー”という非常に主婦らしい小道具を使い探偵の決め台詞”お見通しですよ”と組み合わせているのがポイントです。キャラクターの生活感と探偵らしさの融合がユーモラスで、「おばちゃん探偵」の設定を活かしきった台詞となっています。
一方、川西さんは「包丁」という家庭の象徴を使って、加害者を諭すような人間味ある一言に仕上げています。「ミステリーの中にあるヒューマンドラマ」を感じさせる、深みのあるセリフ構成で、ドラマのワンシーンを想起させる完成度です。探偵が犯人を諭すお決まりのシーンに”おばちゃん”の人情味を付与した秀逸な回答です。
いずれの回答も、「おばちゃんらしさ」と「探偵らしさ」、そして「温かみ」や「生活感」といった複数の要素を両立させており、”おばちゃん”というキャラクターを活かしています。
自分の回答ですが
① 事件を解決するわよ、夕飯前までにね! → 「夕飯」という主婦の時間感覚を取り入れることで、事件解決の責任感と家庭の両立を描きユーモアを表現してみました。「おばちゃん探偵」のキャラ設定を意識し、探偵の決め台詞に”おばちゃん”らしさを組み込みました。語尾のリズム感もよく、耳に残りやすいフレーズに仕上げたつもりです。
② 罪を償って出て来た時は一緒にバレーでもしよな!! → 一見軽いセリフに見えますが、「罪を償う」という重い背景を持つ相手に対して“地域の一員としてまた迎え入れる”というおばちゃんらしい包容力を表しました。もう一段余計に説明すると、バレーというローカルな活動が、日常への回帰と再生の象徴としてみました。それにしても”おばちゃん”というとなぜか関西弁がしっくりきますよね。
③ このトリックを見破るのは晩ごはんを考えるより簡単よ! → 「晩ごはんを考える=主婦の悩み」という日常的な悩みを活かしたあるあるネタです。主婦の日常の悩みを探偵の決め台詞に組み込むことにより、”おばちゃん探偵”という設定を表現してみました。
芸人さんの回答は、「おばちゃん」という日常性と「探偵」という特殊性のギャップを上手に活かして、キャラや設定に深みを与える、または言葉遊び的な例えを用いて笑いに転換していました。
一方、自分の回答も「生活感」と「台詞のテンポ」「意外な優しさ」を取り込み、世界観に沿った回答になっていたと思います。 回答をより強化するためには、印象に残る語尾・語感の工夫や、セリフだけでキャラの背景がにじむよう意識して、”おばちゃん”=”関西弁”のようなステレオタイプを逆手に取るなどすると完成度が高まりそうです。
お題:世界一周を成し遂げた冒険家の自伝を見て「こいつ世界一周してないな…」なぜ分かった?
芸人さんの回答
秋山:「あのね、僕はね寝るとこだけは何があっても自宅じゃなきゃダメなんです」
ジュニア:「本の帯に『世界という概念はひとそれぞれ!!』」
自分の回答
① 後半ほぼ映画レビュー
② 出会った人のエピソードの大半が大阪弁話者
③ 著者の写真がいつもきれいなツーブロック
比較・感想・考察
秋山さんの回答は、冒険家の発言としては致命的ともいえる“自宅じゃないと寝られない”という矛盾を通して、世界一周は無理だろ!!というツッコミを誰にでも思い浮かばせます。語り口も柔らかく、秋山さんのキャラクターが降りてきたような回答の”言い方”も魅力です。
ジュニアさんの「世界という概念は人それぞれ!!」は、自己正当化を逆手に取り「してないことを”概念”でごまかしている」というズルさに笑いが生まれています。スローガンのような形にすることで、本の帯という設定も際立っています。 どちらも、“本当は行ってないんじゃないか?”というツッコミを、矛盾・言い訳・キャラ性といった別の角度から浮き彫りにする工夫が光っています。
自分の回答ですが
① 後半ほぼ映画レビュー → 自伝のはずが、途中から映画批評になっているという構成の崩れに注目したアイデアです。「世界一周」とは無関係な内容が多くなるほど、“経験”よりも“フィクション”の印象が強くなり、自伝といいつつ映画批評がページの大半を占めている、という矛盾により「世界一周」に対して疑念を抱かせるユーモアを狙いました。
② 出会った人のエピソードの大半が大阪弁話者 → 世界中を巡ったはずなのに、大阪弁ばかりが登場するという違和感にフォーカスしたネタ。”大阪弁話者”を登場させることにより、大半は日本の関西地方に滞在していたのではないか、と疑念を抱かせます。ただ”大阪弁話者”という単語は大喜利回答のフックとして使用するにはやや硬すぎる表現かもしれません。
③ 著者の写真がいつもきれいなツーブロック → 世界一周という過酷な旅をしているはずなのに、髪型が常に整っているという“外見の矛盾”に注目した発想。規則的に散髪をしている=世界一周をしていない、と結び付けた回答です。ツーブロックという視覚的なイメージが浮かびやすいことも意識した回答です。
芸人さんの回答は、設定上の矛盾をキャラの発言や言い回しの妙で笑いに変える点が非常に巧みでした。
一方で自分の回答も、「構成の破綻」(後半映画レビュー)「登場人物の違和感」(大阪弁話者)「外見の不自然さ」(きれいなツーブロック)といった “違和感を提示するための表現”を工夫しました。
今後さらにブラッシュアップするなら、 「なぜ世界一周してないと分かるのか?」という証拠性・理由の明快さ 「笑いの強度を高めるための比喩や視覚的なギャップ演出」 といった点を意識していくと、より印象に残る回答に近づけると感じました!
お題⑤:「鼻からスイカが出るくらい」と表現しますが、男性が急所にボールが当たった時の痛みをうまく例えて下さい
芸人さんの回答
ジュニア:「鼻からSuicaが出るくらい」
川島:「耳から鰆」
自分の回答
① 鼻にスイカを入れるくらい
② 犬がニャーと鳴くくらい
③ 宇宙の真理が分かるくらい
比較・感想・考察
ジュニアさんの「Suica」は、「スイカ」と同音異義語を用いた言葉遊びで、シンプルながらもギャグに昇華されています。ジュニアさんならではの”言葉遊び”のセンスが笑いにつながっています。
川島さんの「耳から鰆」は、なぜかリアルな魚の種類の選び方が秀逸です。突飛さと具体性のバランスが絶妙で、お題である鼻にたいして耳という部位の選択、そして耳から鰆という視覚的に想像してユーモラスな選択が笑いをうまく引き立てています。 いずれも、“あり得ないこと”に対しての選択肢が絶妙で、見事と笑いに成功している回答です。
自分の回答ですが
① 鼻にスイカを入れるくらい → 一般的な表現の逆バージョンを使うことで、”言葉遊び”的な笑いを狙いました。お題の”出す”の反対”入れる”、女性に対して男性という対比を用いた回答です。逆転構造によるシンプルでわかりやすい笑いです。
② 犬がニャーと鳴くくらい → 動物の鳴き声という“本来の属性”を崩すことで、違和感による面白さと混乱のニュアンスを含ませました。急所にボールが当たった痛みは、本来”ワン”と鳴く犬が”ニャー”と鳴くくらいあり得ない痛み、ということを表現してみました。
③ 宇宙の真理が分かるくらい → あまりに強烈な痛みによって“覚醒”してしまうという、誇張と飛躍が特徴の一言です。「痛すぎて悟りを開いてしまう」ということを「宇宙の真理」と表現しました。あり得ない痛みをとことんインフレさせたときに、何が起きてしまうのtか、ということを考えた結果出てきた回答です。
このお題では、「痛みをどう表現するか」も大事ですが、「どれほど突飛な例えを用いて、その痛みを想像させるか」という視点が重要でした。芸人さんの回答は日常の中の非日常、もしくは意外なワードセンスでイメージを裏切る仕掛けがありました。
自分の回答では②③のように、「動物」「宇宙」など異なるジャンルを持ち込むことで世界観が一気に広げることを試みましたが、一般的なフレーズを引用してしまうきらいがありました。(犬がニャーと鳴く、宇宙の真理が分かる)
今後は、「独自のワードセンス」を発想と掛け合わせることで、よりプロ芸人さんの回答に近づいていけそうです!
第17回 IPPONグランプリ 総括
みなさま第17回IPPONグランプリへの回答はいかがでしたでしょうか。
今回、第17回のIPPONグランプリに登場した5つのお題に挑戦してみました。どれもシンプルな問いかけながら、芸人さんたちの回答は切り口の鋭さ・比喩の精度・テンポの良さがずば抜けており、まさにプロの芸人さんです。
自分の回答では、言葉の構造や設定のギャップなど、一定の工夫はできたものの、さらに「背景まで想像させる余白」や「ビジュアルで想像できるインパクト」など、磨ける要素は多いと感じました。 それでも、大喜利に挑戦することで発想力や言語感覚を鍛える良いトレーニングになりました。今後もこうした分析を重ねながら、より面白く、伝わる表現、独自のワードセンスによる笑いを目指していきたいです。
特に意識したいのは情報量を一文にギュッと詰め込むこと。今回学んだことを今後の大喜利にも活かしていきたいと思います!
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